2013年02月13日

銃剣道のルール(禁止行為⑤)

⑨「木銃落とし」

ぼんやり聞いていると、なんだかものすごい技のように感じますが

これも反則なんですね。

自分で落とすのももちろんですが、相手と交錯したり

払われたり巻き上げられたりしたときに、木銃から両手が離れて

床に落ちますと木銃落としとなります。

ということは、片手で持っているときは

まだ反則にはならないわけですね。


接近で相手の握りが弱い場合、故意に木銃を落とさせるように

技を仕掛けるときがありますが、これは有効です。


戦技であった戦中戦前時代には、

対 刀などの異種訓練も軍隊では行われていましたので

いつまでも保持していないで、突きが失すると見るや自ら放り投げて

相手の懐にタックルして制したり

いまの銃剣道では認められていない様々な戦術がありました。


短剣道では「竹刀落とし」がこれにあたり、

相手との交錯であったり、自ら、あるいは相手の技によって

竹刀を手放した場合は反則となります。


短剣道のみに存在する禁止行為としましては、

「持ち替え」

があります。

これは、試合中に竹刀を持つ手を入れ替えることです。

そうは言っても、短剣道では竹刀を持っていないほうの手は

小手をつけていませんので、あんまりメリットはなさそうですね。



⑩「進行妨害」

意味としましては、不当な中止要請がこれにあたります。

これには色々な場合が存在します。



まず、考えられるケースはサッカーで言う

「シミュレーション」

です。

あまりに多くて、紳士のスポーツという名を汚すあれです。

そういいながら、ワタクシも昔はよく使いました(笑)

い、いまはしてないですよ!

だめですよ!やったら!


銃剣道や短剣道では、用具をつけているところ、つけていないところを

問わず、不正確な技や不慮の動作で

意図しないダメージを受けることがあります。

そのまま競技が進行していれば止めないこともありますが、

そのような場面が認められた場合は通常、審判が試合を中止します。

しかし、判断がつきかねる場合などすぐに審判が止めないこともあり

この場合は右手をあげて選手が中止を要請することができます。


同じように、相手および自分の木銃が、用具や用具の紐に絡まる

などして正常に進行できなくなった場合に

選手自ら中止要請するときも右手を上げます。


これを利用して、たとえばそんな問題がないのに中止要請をして

故意に時間稼ぎをすると、反則となります。


本来は、選手より中止要請があった場合、主審は選手に

その理由を聞かなくてはならないのですが、

見てすぐ理由がわかる時には聞かないことも多いです。



次に、用具の紐がほどけたり、切れるなどして

中止せざるを得なくなった場合です。

つまり、用具の不具合による中止です。


問題なのは、それが不具合のあった当人の過失なのか、

それとも試合中の交錯で起きたものなのかという点です。

具体的に言いますと、紐の結びがゆるくてほどけちゃったらアウト。

相手の木銃や手が絡まってほどけちゃったらセーフ。

ということになります。

困るのは、自分の過失で無いのに試合中の交錯で

どんどんゆるくなっていって、

それを結びなおすために中止を要請しても

反則になるところです。


これも、切れない限りほどけないように結ぶという裏技で

がっちりと対策しておくといいですね。


また、紐が切れたり用具が壊れたり

木銃が折れたりして試合の継続が不可能になった場合は

負けになります。

まれに道衣が破れたりすることがありますが

この場合も続行できなければ負けとなります。


ですから、普段からきちんと結ぶように気をつけることと

用具の点検、お手入れをしっかり行っておくことが

とても大切なんですね。



次回もつづきをやります!


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